きっかけは弟のための問い合わせ
今回ブルネイで公文式教室を開設したのは、ケリー先生。公文式を初めて知ったのは6年前、シンガポールの友人宅でのことでした。
「友人が子どもに『KUMONは終わったの?』と声をかけていて、見てみると大人の私よりはるかに速いスピードで算数の問題を解き進めていたんです。その姿に驚き、年の離れた弟のためにブルネイに公文式教室がないかと本部に問い合わたのがきっかけでした。今、自国ブルネイで教室を開設できたことをとてもうれしく思っています。」
子どもに変化をもたらしたひと言とは…
ある子どもとのエピソードです。「彼女は、普段は明るくて愛想のよい子なのですが、算数のことになると途端に元気がなくなってしまいます。学習を始めて3回目の日も、気持ちが乗らず時間がかかっていました。テーブルに突っ伏したり、『なんでこれをしないといけないの?』と何度も質問してきたり…。そんな様子を見て、私は途中でアプローチを変えることにしました。
『5時5分までにこの5枚、終らせてみよう。あなたなら絶対にできる。先生は、あなたは算数ができるってことをわかっているの』と勇気づけたのです。そして別の生徒の指導をしていると、突然彼女が私のもとにやってきて、『終わったよ!』と言うのです。5時4分のことでした。私もとてもうれしくて、一緒に喜びました。お母さんにも彼女のがんばりを伝えました。その時の彼女の誇らしそうな表情。1回の学習でも、こちらのアプローチ次第でこれだけ子どもに変化をもたらすことができるのだということを感じた出来事でした。」
ブルネイの「家族のきずなを尊ぶ文化」を大切に
日々、教室でたくさんの子どもたちの成長を目の当たりにしているケリー先生。教室での指導にかける想いを聞きました。
「ブルネイでは、家族とのつながりをとても大切に思い、尊ぶ文化が根づいています。公文式では、家庭学習も大切な要素。親が子どもの学習への取り組みをほめ、そこから親子の信頼関係やきずなを深めていくことで、子どもは積極的に物事に取り組んでいく力をつけていくと思います。教室では、子どもたちだけでなく、保護者とのコミュニケーションも大切にし、一人でも多くの子どもたちの能力や可能性を保護者とともに伸ばしていくことができればと考えています。」
国土の面積は5,765㎢(ご参考:三重県面積5,777 ㎢)。人口は40.6万人。首都はバンダルスリブガワン。石油や天然ガスが産出することから経済水準が高い。
関連リンク 外務省 ブルネイ・ダルサラーム国