学生が考える「楽器の上達に必要なこと」のNo.1は「コツコツと続けること」
楽器を演奏する大学生の皆さんに「楽器の上達に必要なことは何か?」を聞いたところ、「コツコツとやり続けること」が大事だと7割以上の方が回答。続いて多かったのは、「音楽をたくさん聴く」という意見でした。自分で練習するだけでなく、人の演奏や音楽をたくさん聴くことが、楽器の上達につながると考えていることがわかりました。それ以外の回答を見ると、「目標を定めること」「あきらめないこと」「自分から取り組む力」など、勉強や仕事をする上でも大切なことが挙げられました。大学生たちは、楽器の演奏を通じてさまざまなことを学んでいるようです。
楽器を始めた時期、多かったのは「幼児期」と「中学校」
楽器を始めた時期で多かったのは、「幼児期」、次いで「中学校」となりました。幼児期から始めた方が多いのは、楽器は早いうちから始めるとよいと保護者が考えてわが子に習わせ始めたという背景がありそうです。また、今回アンケートに答えてくれたのはジャズを演奏している皆さんが中心ですので、中学の吹奏楽部に入ってから管楽器を始めたということで「中学校」という回答が続いたようです。
ちなみに、演奏している楽器の中で一番多かったのはサックス(791人中116人)でした。以下、トロンボーン(113人)、トランペット(109人)、パーカッション(76人)、ピアノ(73人)と続きました。
また、楽器の演奏を続けていくなかで「上達を感じられたとき」についてお聞きしたところ、「うまく吹けなかったフレーズがうまく吹けたとき」「力まず楽に演奏できたとき」など、「以前できなかったことができるようになったとき」という声が多くありました。「人にほめられたとき」という回答も多く、人に努力を認められることも、上達を実感するうえで大切だということがわかります。
「あなたにとって音楽とは?」
最後に、「あなたにとって音楽を一言で表すと?」という問いに対しての回答を紹介しましょう。皆さんさまざまな言葉で答えてくれましたが、集約すると「楽しみ」、「趣味」、「人生」、「癒し・心の安らぎ」、「なくてはならないもの」、「自分の一部」、「自己表現」、「人とのつながり」、「心の友、パートナー」といったキーワードにまとめられました。アンケートに答えてくれた大学生たちは、音楽を単なる「楽しみ」や「趣味」にとどまらず、「自身にとって必要なもの」「人とのつながり」などと、幅広くとらえています。これは、楽器の演奏を続けていくなかで、自分自身と向き合い、周りの人たちとかかわって、さまざまなことを学んでいるからなのかもしれません。
「楽器が上達する秘訣」―。それは、演奏を通じて自分の成長を感じ、人に努力を認めてもらいながら、コツコツと続けていくことのようです。楽器に限らず、子どもたちが何かを始め、楽しみながら上達していくためのヒントがここにあるのではないでしょうか。
※大阪城ジャズフェスティバルとは
1991年に「関西を元気にする!」というコンセプトでスタートしたジャズイベント。地域に密着し愛されるイベントを目指し、関西の大学生が主催している。25回目を迎える2015年は5月23日(土)・24日(日)の両日、大阪城野外音楽堂にて開催予定。
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