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Vol.384 2020.12.22

~創始者公文公の言葉より~

    公文式の原点⑨
 <100点主義>

公文式の創始者である故・公文公が遺した言葉をご紹介しながら、公文式が目指す教育について、あらためて考えていくシリーズ。第9回目のテーマは「100点主義」です。

目次

どんな小さなテストでも、自力で全部できた満足感やうれしさ、誇らしさ。それは快く、自信や意欲につながるものではないでしょうか。学習は100点をとれるところから始め、100点を積み重ねて自信と学力をつけていくことで、意欲を生み持続していくことができるのです。・・・・・・公文 公

公文式は個人別・能力別の学習法ですから、いわゆる一斉授業の形態はとっていません。
公文式では同じ年齢・学年であっても、それぞれがその時点の能力に応じて、それぞれの「ちょうど」の内容を個別に学習するわけですが、一斉授業では、この「ちょうどの学習」を実現することが困難だからです。

「やった!全部できた、100点」という喜びは、「よしっ、次も100点をとるぞ」という気持ちを生みます。そして、次も「やった、また100点」のところを子どもに学習させます。予定どおり、今度も100点です。「よしっ、今度も!」・・・100点、100点、また100点・・・。

公文式の教材は、自分で読み取り、考え、その結果を自分の手で書くことによって学習が成立します。学習初期は学年相当より低いレベルから出発しますから、すらすら、らくらく100点が続きますが、やがて学年相当の内容に追いつき、さらには学校ではまだ習っていない、学年を越えた領域にも進んでいくと、いつもらくらく100点ばかりではなくなる場合もあります。

公文式の原点

公文式の指導者は、間違えた問題に対してヒントを与えたり、あるいは的確に教えてあげたりして、最終的にはその子どもが自力で訂正して100点に仕上げるように指導します。ただし、基礎からきちんと土台を固めながらスモールステップで高い段階に進んでいきますから、いきなりさっぱりわからない問題が出てくることはありません。ちょっとしたヒントやアドバイスをしてあげるだけで、「あ、そうか」と納得して、自分の間違いに気づき、訂正できる場合が多いのです。
 
とはいえ、自分で直す習慣も力も急には身につきません。公文式の指導者は常に「×がついた答えはすぐ消してしまわないで、よく見直して間違いを見つけてから消すように」と言っています。自分の間違いを自分で見つけて、自分で直すことも自習する習慣、力として大切にしているからです。
 
公文式の指導において採点の際に心がけていることのひとつに、子どもが学習したら、できるだけ時間をあけないで速やかに点検してあげるということがあります。学習-ミス発見-ミス訂正という一連の流れによる正しい技術・知識の習得は、短時間のうちになされてこそ学習効果が高いからです。
ですから公文式では、学習の点検は「極力即時採点で、心をこめて丁寧に」という創始者・公文 公の言葉を忘れずに子どもたちをしっかりと見守っています。

*このコラムは、1999年の広報誌『文』に掲載した記事の引用です。

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