公文式教室と学校の両方で学習しているので進み方が速くなった
![]() 校舎外観 ![]() 学習風景 |
沖縄県宜野湾市にある沖縄カトリック中学高等学校(以下、本記事中では「沖縄カトリック」と表記)は中高一貫教育を行っているミッションスクールです。「自ら進んで実行でき、自分の行動に責任を持ち規律ある生活が送れ、学習の必要性を認識し自ら進んで学習できる」という生徒像を掲げ、優れた道徳性と高い知性を備えた自主自立の人づくりを目指しています。今年度の重点目標は「けじめある学校生活の確立と学力の向上」です。地域の公文式教室の賛同もあり、これらの目標実現を目指して、2013年12月から校内での公文式学習(数学)がスタートしました。
実際に学習している生徒さんにインタビューをしたところ、このように話してくれました。 「中学生になって初めて公文式を学習しました。公文式を学習したことで勉強の仕方を身につけることができたと思います。どの教科もまずは基本ができるようになることが大事で、基本的な問題をくり返して解くことで基礎力がつき、その後に応用問題ができるようになるのだと思います。身につけたこの方法を学校で習うすべての教科に活かすようにしています」(中3男子)。最近受けた模試が自己最高の点数だったと嬉しそうに話す彼は、小さなころから習っているピアノを活かして、将来は音楽関係の仕事に就きたいと考えているそうです。
「小5のときから公文の教室に通いはじめ、いまも続けています。公文式教室と学校の両方で学習しているので、1週間で学習するプリントの枚数がグッと増えました。その分進み方が速くなりました。教室でも『計算のスピードが速くなったね』と言われてすごくやる気が出ます」(中2女子)。学校と公文式教室での学習の相乗効果について話してくれた彼女は、学校の授業がより一層わかるようになり楽しくなったとのことです。
一人ひとりが伸びていく「面倒見のいい学校」でありたい
![]() 夏見隆晴校長 |
ご自身が「中高一貫校で育ててもらった」とおっしゃる夏見隆晴校長にお話をうかがいました。 「私も中高の6年間を私学の一貫校で学びましたが、ふり返ると本当によかったと思っています。自分の経験からも、学校の中で子どもは育っていくと感じています。私が通った学校は田舎の小さな中高一貫校でした。大学も同じくあまり大きくないところです。高校も大学も先生方が随分声をかけてくださり、いつも温かな気持ちでいることができました。 生徒にとって先生との出会いは大きいです。そんな体験から、もっと積極的になっていいんだという気持ちになり、本校も私が学んだ学校と同じような生徒対応をしたいと考えています。『一人でがんばるのであれば大きな学校に行ってもいいけれども、みんなで一緒に伸びたいのなら面倒見のいい小さな学校に行くのがいいのではないか』と思っています」。
公文式創始者である故・公文公も、自学自習で進む公文式学習をつくりあげる背景には、自身が受けてきた学校教育の影響がありました。夏見校長も、ご自身が受けてこられた学校教育の良かったところを沖縄カトリックで実践しようとされていると感じました。
「本校のカリキュラムと公文式学習の相乗効果を実現したいのです。生徒は当然一人ずつ違いますから、その子に合わせ6年間かけて、しっかり育てていきたいですね。例えば、小学生のときにおどおどしていた子も中学校でイキイキと伸びていってくれます。学習はその基礎になります。自信を持ちなさいと言っても、『できた!』という実感や体験がないとなかなかそうはなりません。『できるんだよ、きっとできるよ』と自信を持てるよう対応していくことを心掛けています。そのためにも、むずかしいことに挑戦させ、できるようにしたいと思っていましたが、全員の子にはなかなか実現できなかったのです。しかし公文式を導入して、基礎から積み上げていくことでむずかしい内容も理解できるようになると改めて確認できました」(夏目校長)
沖縄カトリックは生徒や保護者の方たちから、「きめ細やかな指導や対応をしてくれる面倒見のいい学校」という評価が高い学校です。生徒同士だけでなく先生と生徒の距離も近く、アットホームな雰囲気の学校という評判もあります。公文式学習を活用した個人別指導・対応が加わり、さらにその評価が高まっていくことでしょう。
「生徒一人ひとりにとってベストな進学」を実現したい
![]() 仲村俊也先生 |
沖縄カトリックは保護者の方、そして特に生徒さんたちから、「親身な進路指導」も高く評価されています。「生徒一人ひとりにとってのベストな進学」を目指されている先生方の代表として、仲村俊也先生(数学科)は力強くこう語ってくださいました。
「本校は『隣人愛』を掲げている学校であり『みんなで支え合っていこう』という団体行動が生徒も得意です。たとえば、大学受験も団体行動という側面があるので、『みんなで一緒に取り組む』というのは本校の強みだと思います。その一方で、やはり一人ひとりがきちんと力をつけていく個人行動という側面も大切にしています。生徒一人ひとりがモチベーション高く、将来に向けての目標を持ってほしいと思っていますが、現実には個人差もあります。個人別学習ができる公文式によって自信と意欲をつけ、それぞれの課題が解決することを期待しています。生徒には自分で考えて、自分で基礎学力を身につけていくことの大切さを実感してもらいたいですね。ここ数ヵ月のことですが、数学科の教員の間で生徒の学力が上がってきていると話題になっています。今後は生徒のモチベーションをいかに維持するかを考えていかないといけません。公文式学習に頼るのではなく、われわれ教員が積極的に公文式を活用していくことが大事なのでしょうね」。
最後にふたたび夏見校長です。「夢はとても大切ですが、地に足をつけていくことも大事です。数学でも計算だけではないという声もありますが、私はやっぱり計算は数学の基礎ではないかと思います。それができて次の段階へと進んでいきます。そして、生徒の考える力もレベルが上がっていきます。『要るものは要るんだ』『段階を追っていけばできるようになるんだ』ときちんと伝えていくことが不可欠です。生徒がつまずきやすい数学で公文式を活用した基礎固めと学力向上を実現したいと思います。数学でつまずいて将来の選択の幅を狭めるのは本当にもったいないですから。そして、人は生まれてきた以上は何かの役に立ちたいと思っています。それを実現していく道が、何よりコツコツ学んでいくことだと思うのです。生徒たちにいつもそう言っています。そして、学びは生涯続いていくもの。その意味では、学校では『自分で学ぶ』という体験をたくさんさせてあげることが大事なのではないでしょうか」。
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