世界へ広がるKUMONの環境活動

日本国内の取り組み

公文教育研究会および国内グループ会社(公文エルアイエル、くもん出版、公文公教育研究所)では、「国内環境委員会」を中心に環境経営推進活動を行っています。

2024年度の日本国内グループ会社全体の環境データは、2023年度比で、電気使用量:94.3%、紙使用量:103.7%、古紙リサイクル量:95.3%となりました。

公文教育研究会は、高齢者の認知症対策と脳の健康づくりを目的とした学習療法や「脳の健康教室」を通じて、環境に配慮した取り組みを推進しています。教材に白色度の低い古紙パルプ70%以上の紙を使用することで、高齢者の眼への負担も軽減されています。この紙質の選択は環境負荷の低減と循環型社会への貢献につながっています。また、報告書や情報発信を紙からWEBへ移行することで、業務効率化とともに紙資源の削減に取り組んでいます。これらの活動は、環境保護と持続可能な社会形成に寄与しています。

くもん出版は環境貢献のために、日本地図パズルのパッケージサイズを従来より約30%薄くし、プラスチックやパッケージ用紙の削減、輸送時のCO2排出削減に取り組んでいます。また、幼児ドリルシリーズ・すくすくノートシリーズでは、書きやすさを保ちつつ本紙を約18%薄くすることで紙使用量を削減し、環境負荷軽減に努めています。さらに、読者アンケートのハガキをQRコードに変更し、紙資源の節約にも貢献しています。今後も、使用している材料の見直しや軽量化など、より環境に配慮したモノづくりを進めていきます。

日本国内の環境データ

電気使用量
CO2排出量
紙使用量
古紙リサイクル量

国内グループ会社の取り組み

北米公文の取り組み

カナダでは、公文式教室に通うのが難しい遠隔地の生徒向け公文式教室を開設しました。これは、従来の紙と鉛筆による教材に代わる、環境に優しい学習モデルとして「Kumon Connect」を導入したものです。

このデジタル学習モデルへの移行により、紙の使用量を80%削減し、毎月1万枚以上の教材プリントを節約できるようになりました。さらに、オンライン会議や教室運営の導入によって移動が減り、カナダ全土への教材配送も削減されたため、カーボンフットプリントの大幅な削減に貢献しています。

このデジタル化は、環境負荷の軽減だけでなく、生徒の利便性向上にも繋がっています。1年以上にわたる取り組みの結果、2025年2月時点で「Kumon Connect」の生徒登録率は100%に達しました。

北米公文では、過去数年間でオフィスから出る古紙の量は大幅に削減されました。しかし、2023年には年間8,240万セット以上の教材プリントが生産されており、これらの古紙のリサイクルが非常に重要です。そこで、大型の紙圧縮梱包機を活用した古紙リサイクルの効率化、オフィス内での積極的なリサイクル推進、そして不要品の再利用促進などを実施し、資源循環の面でも地球により優しい公文式教室の実現を目指しています。

南米公文の取り組み

ブラジルの公文では、健康促進と社会貢献を両立させる「Betterflyアプリ」を活用した植林活動を開始しました。このアプリは、100歩ごとに1ポイントが加算される仕組みです。さらに、水分補給、十分な睡眠、健康的な食事といった社員の健康的な行動によってもポイントを貯めることができます。貯まったポイントは、植林活動を行うNGO「One Tree Planted」へ寄付することができます。

このアプリを通じて、ブラジルの社員が一丸となって植林活動に貢献する取り組みが6月と7月に実施されました。その結果、2024年7月には目標の1,000本を上回る1,068本分の植林寄付を達成しました。目標を達成するとBetterfly社が寄付分を倍増させる仕組みもあるため、多くの社員が一体となってこの目標達成に向けて取り組んでいます。

また、ブラジルでは2024年5月に再エネ証書(I-REC)の契約を締結し、再生可能エネルギー(主に水力、風力、太陽光の発電エネルギー)の使用を開始しました。

アジア・オセアニア公文の取り組み

アジア・オセアニア地域の各公文では、電気・水使用量の削減、そしてリサイクル活動に積極的に取り組んでいます。

オーストラリア公文の取り組み

オーストラリア公文では、在宅勤務の社員が増加し、オフィスで働く社員が減少したことで、オフィスでの食器洗い機の使用頻度も減りました。そこで、シンクにカゴを設置し、汚れた食器をすすいでそこに入れるよう全員に呼びかけた結果、食器洗い機の稼働が週5日から週1回に減少し、電気と水の使用量を20%削減することができました。食器洗い機は1回の洗浄で約3kWh消費するため、使用回数が5回から1回に減ったことで、1週間あたり12kWh、年間で600kWhの節電につながっています。

ベトナム公文の取り組み

ベトナム公文では、勤務時間外や退社時の不要な照明・電気機器の消灯、そして省エネ電球への交換を実施しました。また、水使用量の適正化に向けたガイドラインを設け、共有部での衛生管理を促すポスターを掲示しています。さらに、環境汚染を防ぐため、紙の再利用や使用済み電池の回収ボックスを共有部に設置するなど、リサイクル活動にも力を入れています。

中国公文の取り組み

中国公文では、ペーパーレス化の推進と電力消費量の削減を中心に、環境保護のための重要な活動を実施しています。

紙資源節約への取り組み

香港オフィスでは、2024年第2四半期から第3四半期にかけて紙の使用量が19.5%減少しました。また、北京オフィスでも25%減少したほか、2025年第1四半期には香港公文の紙使用量が前年同期比で約54.4%削減されるなど、大幅な紙資源節約を達成しています。社内文書の電子化や、印刷前に再考を促すポスターの掲示は、社員の意識改善にもつながり、環境負荷の軽減に大きく貢献しています。

電力消費量削減への取り組み

北京オフィスでは、移転に伴い一部のオフィス機器をエネルギー効率の高い製品に更新したことで、電力消費量を削減できました。上海オフィスでは、扇風機を使って空気の循環を促進し、省エネを図っています。広東オフィスでも同様の省エネの取り組みを行っており、社員は照明やエアコンのスイッチを切って無駄な消費を抑えるよう努めています。これらの施策が環境負荷軽減に大きく寄与しています。

ヨーロッパ・アフリカ公文の取り組み

ロンドンで開催された2024年の研究大会では、環境への配慮を重視し、参加指導者の方々へサステナブルなプレゼントを用意しました。

プレゼントとして選んだストラップは、ペットボトルから再生された素材(RPET)を使用しています。さらに、私たちのバッグ、パソコンケース、タブレットケースも、リサイクルコットンとリサイクルポリエステル(RPET)で作られています。これらには、RPETの文字とボトルの形が描かれた装飾タグが付けられており、再生素材の利用を意識させるデザインとなっています。

また、ノートのカバー全体には、海洋に流出したプラスチックやリサイクルボトルから作られた再生繊維素材「リプリーブ」生地が使われており、資源の再利用を促進しています。

他にも、イベントのバナーに日付を入れず、翌年の研究大会でも再利用できるようにするなど、資源の無駄を減らす工夫を行っています。

各年度の世界へ広がるKUMONの環境活動

外部パートナーとの環境保全活動

KUMON森の基金、WWFジャパンの森林保全活動支援

外部パートナーとの環境保全活動

KUMON森の基金、WWFジャパンの森林保全活動支援

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