世界へ広がるKUMONの環境活動
日本国内の取り組み
公文教育研究会および国内グループ会社(公文エルアイエル、くもん出版、公文公教育研究所)では、「国内環境委員会」を中心に環境経営推進活動を行っています。
2023年度の日本国内グループ会社全体の環境データは、2022年度比で、電気使用量:90.4%、紙使用量:77.8%、古紙リサイクル量:90.8%と良好な結果となりました。
2023年度は業務改革・働き方創造を進める中で、2022年度の岡山県、茨城県、新潟県、福島県、長野県に続き北海道においてブランチの再編、和歌山県、宮崎県、鹿児島県、長崎県、群馬県、三重県、愛媛県、栃木県、熊本県においてオフィスの減床、移転を進めたことが電気使用量の削減につながりました。また、生徒の入会申込書や事務局から指導者へのお知らせ、毎月の報告書などをWeb化したことにより、紙使用量が大幅に削減できました。
公文エルアイエルでは、「汚しても消える墨汁(忍者)」を独自開発しました。紀元前から存在していたと言われる墨の特長には、「消えることなく後世に残すことができる」という価値があります。しかし、公文書写においては未就学児でも始められる毛筆教材を開発するとともに、「汚しても消える墨(忍者)」を開発して、書写学習で活用しています。「忍者」はでんぷん由来の成分で作られた墨汁で、専用の色消し液を用いると墨液汚れを落とすことができます。
「忍者」を活用することで筆を洗う水の使用量を抑えるとともに、筆を長持ちさせることにもつながっています。また、衣服が汚れた際にも洗濯回数(水の使用量)も減らすことができるため、環境負荷削減にも貢献できます。
日本国内の環境データ
北米公文の取り組み
トロント支局では、「指導者ホリデーランチョン」を開催し、慈善団体への寄付をよびかけたところ、社員・指導者から大きな反響があり、大量の古着、余剰食品、未使用のおもちゃなどが集まりました。
これらの寄付により、ブランプトンを拠点とするフードバンク「リージェン・アウトリーチ・コミュニティ」には80ポンドもの食料を、低所得世帯を支援する「アルビオン少年少女クラブ」にはおもちゃを寄贈できました。また、毎年恒例のアソシエイト・ホリデー・ポットラックの際に、「子供朝食クラブ」を支援するための、コートと冬物必需品の寄付を企画し、100着以上のコートを寄贈することができました。
カナダでは平均して年間70着の衣類を購入しており、毎年1,200万トンの廃棄物が埋立地に捨てられています。さらに、カナダで生産される全食品の58%が食料品店に届く前に廃棄され、購入したおもちゃの80%が埋立地に捨てられています。私たちは寄付を通じて、ゴミの増加という問題に立ち向かい、地域社会の人々の生活や環境に貢献していきます。
公文は、思いやりと配慮を通じて、廃棄物削減を促進しながら、困難に直面している人を支援するよう努めています。
南米公文の取り組み
2023年6月26日から29日にかけて行われたブラジルフランチャイズ協会主催のフランチャイズフェアには、400社が参加し、40万人の訪問がありました。2018年以来、公文はこのフェアで優秀フランチャイズ賞を受賞しています。2023年には優秀フランチャイズ賞に加えて、サステナブルブース賞も受賞しました。
フランチャイズ業界では、環境・社会・ガバナンス(ESG)に取り組む企業が増えています。フェア開催中、各ブースが、どれほど持続可能性にコミットしているのかを検証されます。具体的には、水や電気の消費量の削減、ブースのリサイクル可能性、食品廃棄量、温室効果ガス排出量などです。さらに、イベント主催者はアンケートにより、リサイクル素材の使用状況、イベントで使用された照明器具の種類と量、電球の廃棄方法、ブース専用の空調使用、配布物の素材などについても調査していました。
これらの評価の結果、公文のブースは小規模スタンド部門においてサステナブルブース賞を受賞しました。
アジア・オセアニア公文の取り組み
アジア・オセアニア公文のオフィスでは、より快適な職場環境づくりに取り組んでいます。
マレーシア公文では、報告書や古い公文式教材を適切な方法で廃棄し、リサイクルセンターに送るため、オフィスで「春の大掃除」を実施しました。廃棄物は「機密」と「非機密」に分類しました。
その結果、不要になった古い報告書や古い公文式教材の保管スペースを削減することができました。
インド公文では、より良い環境のための新しいオフィスを設定しました。
- (1)採光することで、快適さと機能を損なうことなく効果的な内部照明が得られ、空間によっては光の質も高めます。エネルギーコストを節約するだけでなく、視覚的にもよい環境を作り出します。
- (2)天井の開放的なデザインは、より良い空気循環と自然採光を可能にします。人が密集した場所でも、空調と換気システムが統合され、エネルギー効率を最適化して室内空気の質を向上させます。
- (3)研究によると、オフィスに植物を置くことで従業員はより創造的になり、仕事に打ち込むので効率レベルが上がります。また、従業員の精神的な健康を高め、燃え尽き症候群のレベルを下げるなど、全従業員のウェルビーイング向上につながります。
- (4)日常的にティッシュを使用する社員が増えていますが、ハンドドライヤーを設置して紙の必要性をなくすことで、森林伐採を減らし、埋立地のゴミを減らします。
中国公文の取り組み
中国公文では、引き続き環境保護のため、様々な省エネ・排出削減策を実施しています。
北京公文、上海公文、広州公文、公文商貿(中国本土の物流倉庫)では、室内温度を25℃ - 28℃の間に設定し節電に努めています。北京の社員は窓を閉め、サンシェードを下ろして室内温度を低く保ち、他のオフィスでは、扇風機を低速で回して空気を循環させました。また、会議や作業後は、会議室やオフィスのエアコンを消しています。
また、各職場でリサイクル活動も進めています。上海公文では、環境にやさしい習慣を取り入れるよう全社員に呼びかけ日常生活にリサイクルを取り入れています。その結果、社員はコップや箸などの使い捨て品の使用を減らし、外出時には水筒を持参するようになりました。上海公文では、「低炭素生活、環境保護」を推進するポスターを社内のグリーンチーム推進エリアに掲示し、社員の関心を喚起しています。
北京公文では、食事時に使い捨て食器を使用する代わりに、環境にやさしい食器を使用するよう社員に推奨し、出張時にも、洗面用具を持参してホテルの使い捨て備品を使用しないよう奨励しています。
どんな小さな行動でも、環境を保護する助けになります。私たちの行動が、将来的に、廃棄物を大幅に減らし、環境保護に貢献することにつながります。
ヨーロッパ・アフリカ公文の取り組み
スペイン公文本社では、オフィスのエネルギー効率向上を目的として、様々な改善を行ってきました。
パンデミック以降、オフィスの面積を大幅に縮小することで、冬の暖房と夏の冷房に使用するエネルギーを大幅に削減しました。マドリードの夏の気温は40℃にもなり、オフィスを快適な温度に保つためには、大量の電力を使ってエアコンをフル稼働させなければならないのです。地球温暖化、気温の上昇、猛暑の長期化により、エアコンを使い続けることでエネルギーコストは年々増加しています。
そこで、エネルギー消費量をより最適化するための調査を実施し、オフィスの冷房システム全体を見直すことになりました。よりエネルギー効率の高い新しい機械を導入するとともに、快適な温度を維持するために効率的なリターングリルを2つ設置するなど、一連の技術的改善を実施して、空調システムを変更することにしました。さらに、日差しが直接当たる会議室には、日よけのシェードを設置しました。
社員には、過剰な電力消費のピークを避けるために機械の温度を一定に保つ重要性や、窓を適切に閉め、夏であれば、まださほど暑くない早朝などの最適な時間帯は、換気扇を優先させる重要性を伝えました。
これらの対策が、二酸化炭素排出量を削減し、温室効果の少ないよりクリーンな世界に貢献できるのだと確信しています。
各年度の世界へ広がるKUMONの環境活動
KUMON森の基金、WWFジャパンの森林保全活動支援、Present Treeの植樹活動参画
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