第60期決算のご報告2021年4月1日~2022年3月31日2021年4月1日~2022年3月31日

1. ごあいさつ

事業の経過および成果

当連結会計年度における社会・経済環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新型株の感染拡大への対応の影響、また原油・資材等の価格高騰、経済の停滞をはじめとする、感染症対応に起因する二次的事象の影響を、国内・海外ともに大きく受けました。国内では、特にオミクロン株感染が若年層に広がったことにより、学校閉鎖・学級閉鎖等の対応が相次ぎ、教育界の動向に影響を及ぼしています。海外では、ロックダウンなど感染拡大を防ぐ施策が継続される国もありつつ、社会活動を正常化するウィズコロナの動きが加速しています。

その中でKUMONグループは、新型コロナウイルス感染症に対しては、前年度に続きグループ共通の基本方針

  • 1.社員、指導者、教室スタッフが感染しない対策を講ずる
  • 2.各国や自治体からの新型コロナウイルス感染症に関する指示を遵守し、感染拡大を防ぐための努力をする
  • 3.学習者が学習継続できる方策を可能な限り考え、実行する
  • 4.事業継続のためには、一つひとつの教室の存続が最重要である

に基づく「軸」のある対応を一貫して行い、感染拡大防止と、学習者の学習継続・一つひとつの教室の存続を両立させる活動を行いました。

北米、南米、ヨーロッパ・アフリカでは、感染状況により変動しつつ教室再開はおおむね回復しています。一方、アジア・オセアニアでは未だ厳しい状況が継続しており、中国も年度当初はほとんどの教室が再開していたものの、再度厳しいロックダウンが敷かれる中、オンラインでの指導(学習者が教室に通わずとも指導者がオンラインで指導できる指導形態)が生徒の学習継続の重要な手段となっています。

国内では通室学習を希望する家庭が圧倒的多数ではあるものの、通室できない場合に備え、オンラインでの指導が可能な教室が着実に増えています。

このように、2021年度はウィズコロナを前提にした学習体制を全世界で整えてきました。

教室のネットワークについても、新型コロナウイルス感染症が要因で閉鎖が増えることはなく、北米のように教室が増加する地域も出ています。

グループ全社では、2020年春に全世界で教室の運営停止を余儀なくされた状況から、どのような環境変化にあっても持続的に発展していける企業体に生まれ変わっていくための抜本的な変革「構造改革2.0」に着手し、「顧客にとっての価値向上」、活動・支出の「選択と集中」、「ローコストオペレーション」を一体で推し進めた結果、生産性を向上・維持しつつ大きな支出削減を実現しております。

さらに、国内においては、リージョナル体制への組織改革を行いました。全国を8つのリージョンに再編、リージョンの中心となる事務局の人員配置を厚くし、社員間の成長推進・スキル継承や知恵の創発を加速するとともに、より地域状況に応じた活動の推進、維持費の削減等を一体で実現するものです。コロナ禍を機にオンラインでの教室サポートが進化したことが、この新体制の基盤ともなっています。

このように、2019-2025中期経営方針「イノベーション2025」、国内事業方針「未来創造2025」およびグループ各社各事業の中期計画に基づき、長期にわたる社会変化を見据えた未来への事業継続の根幹である「飛躍的な学習効果の向上」と「持続可能な形での地域へのさらなる浸透」の追求は堅持しつつ、コロナ禍をはじめとする状況変化に即応しながら、各地域各事業の再構築・発展の実現に向けた活動を進めています。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、763億43百万円と、前連結会計年度に比べ38億86百万円増加しました(前期比5.4%増)。営業利益は96億59百万円(前期比155.0%増)、経常利益は118億75百万円(前期比192.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は83億49百万円(前期は50億36百万円の損失)と増収増益となりました。営業利益の増加は、前述のとおり、売上の回復と2020年度に引き続き支出削減に努めた結果によります。また、親会社株主に帰属する当期純利益の増加は、前連結会計年度に発生した新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う特別損失が、当連結会計年度においては発生しなかったことによります。

なお、2022年3月末現在の全世界での学習者数は、367万名となりました。

株式会社 公文教育研究会
代表取締役社長 池上秀徳