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Vol.077 2015.03.03

公文国際学園-模擬国連

グローバル社会活躍できる
人材育成を目指して
中高生による模擬国連開催

2015年2月11、14日 公文国際学園(以下、「学園」)にて、中学生・高校生による模擬国連“Model United Nations of Kumon(MUNK)”が開催されました。中学1年生から高校2年生までの約200名(2日間合計)が参加した当日の様子を中心に、スーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校としての学園の取り組みの一部をご紹介します。

目次

世界各国の“大使”となって国際問題を考え



限られた時間のなか、皆で協力し合って決議案を作成します。

模擬国連とは、参加者一人ひとりが世界各国の“大使”の立場となり、国連会議と同じ形式で国際問題を議論するもの。一国の代表として意見を述べ、他国の代表と交渉しながら、問題解決のための解決策を模索していきます。国際問題への理解を深め、国際政治の仕組みを学ぶのが目的です。

今年のテーマは「Drug(違法薬物)」。模擬国連当日、積極的に発言をしたり、国同士での交渉をするためには、Drugそのものの知識や各国の実情など、事前の下調べが重要になってきます。参加者は夏休み前から、割り当てられた国の法令や規制や事件などの現状などを研究し、草案を作成します。草案作成は、参加する中学生・高校生全員がかかわります。当日はもちろんですが、この準備も、参加者の大きな学びとなっています。

模擬国連の企画・準備や当日の運営や進行までを担う、ホスト役としての実行委員の仕事も重要です。これは学園の24名の生徒が勤めます。自校他校、学年を問わず、参加した誰もがすぐに議論になじめるように資料作成や説明会などに様々な工夫を凝らしています。今年の実行委員長を務めた工藤礼佳さん(高2)は「昨年委員長をしていた先輩の姿を見て、ぜひやってみたいと思いました。準備はとても大変だったけれど、いろいろな学年の人や他の学校の人と議論ができて、とても楽しい」と話してくれました。


質疑応答や修正案の発表などを行った後、最終的に多数決で決議案が採択されます。

良き話し手であるとともに良き聞き手であれ!


模擬国連の雰囲気を出すために装飾にも工夫を凝らしています。

議論中も“Note passing”という個別交渉(手紙のやりとり)が頻繁になされます。

全体の議論を始める前に、まず意見の近い大使同士が集まっていくつかのグループを作り、グループごとに決議案を作成します。各グループから発表された決議案に対して、質疑応答や修正案の発表などを行った後、最終的に多数決で決議案が採択されます。自国の権利や利益を守りつつ、意見や主張の異なる国との調整を図りながら、国際社会全体にとって有益な決議を皆で導き出していく過程は、本物の国連会議を彷彿とさせます。

「良き話し手であるとともに良き聞き手であれ!」。会議冒頭で学園の梶原晃校長が生徒たちに伝えた言葉です。生徒たちは自国の主張だけではなく、他国の考えを理解し、交渉を通じて、より広い視野で物事を考え、調整していくことが求められます。

参加した生徒は口々にこう話しています。「3年続けて参加しているが、毎回手ごたえを感じてとても楽しい」(中3)、「なかなか馴染みのない国で、調べるのが大変だったけれど、楽しかった」(中2)、「調べたり、皆で決議案をまとめていったりするなかで、いろんなことが学べて良かった。皆の前で話せて嬉しかった」(中1)。また、今回初めて参加した生徒は「先輩たちが本当にすごい。自分も先輩たちのようになりたい。来年もぜひ参加したい」と来年への意気込みを語ってくれました。

グローバルな社会で活躍できる人材育成を目指して

公文国際学園は2002年度より、オランダ・ハーグやハーバード大学などの海外の模擬国連に多くの生徒を送り出しています。学園内での模擬国連(略称:MUNK)がスタートしたのは、オランダ・ハーグで開催される世界最大規模の模擬国連に参加した生徒の、自らの体験をもっと多くの生徒に体感してほしいという想いからでした。内容や規模などを年々進化させながら、今年で10回目を迎えています。

使用言語がすべて英語で行われるMUNK Internationalも3回目の実施となりました。学園はこうした活動が評価され、2014年、文部科学省によるスーパーグローバルハイスクール(SGH)(※)に指定されました。SGH指定後、初めて迎えた今回の模擬国連では、他校へも積極的に呼び込みをはかり、同じくSGHの指定校などの17校から中高生約40名が参加し、いつも以上に盛況な学びと実践の場となりました。先生方も生徒たちもお互いに様々な刺激を受け合ったようです。

※スーパーグローバルハイスクール(SGH) 
社会課題に対する関心と深い教養に加え、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身につけ、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを高等学校段階から育成する目的で、文部科学省が56校を指定。(平成26年度より5年間) 公文国際学園では、生徒全員を対象とした総合学習と希望者を対象とした模擬国連活動を軸に、グローバル教育の更なる充実を図っています。

朝日みらい教育賞グローバル賞を受賞

公文国際学園は10年にわたる模擬国連活動が評価され、朝日みらい教育賞(朝日新聞社主催、朝日学生新聞社後援)を受賞しました。生徒が主体的に取り組んでいるという点、グローバル人材育成につながっている点が、未来志向の先進的な活動として評価されました。2月7日には表彰式が行われ、梶原晃校長が活動の意義や広がりについて、話しました。


関連リンク 公文国際学園公式サイト 公文国際学園 |KUMON now! トピックス<公文国際学園>中高生による「模擬国連」|プレスリリース スーパーグローバルハイスクール

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