施設・学校向け公文式導入事業
学習効果アンケート 学習効果アンケート

就労支援施設等での公文式

学習効果アンケート

公文式を導入している障害児・障害者支援施設での学習効果アンケート

障害児・障害者支援施設で感じられている公文式学習の効果とは?

KUMONでは、2020年11月30日~12月25日、公文式を導入している障害児・障害者支援施設に対し、公文式の学習効果についてのアンケートを実施。 導入施設の職員の方々へ、利用者の方々に身につけてほしい力、公文式学習を通じて見られる成長などについてお聞きしました。 障害児・障害者支援施設では、自立支援に取り組むうえで、「利用者の自己肯定感や自信を育むこと」を大切にしていることがわかりました。 そして、実際に公文式学習によって、利用者の方々の心や態度、習慣に変化や成長が起きていると感じていることが明らかになりました。その結果をお伝えします。
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公文式学習を通して「ほめられることを受け入れられるようになった」という回答が、施設の対象年齢に関係なくトップ

公文式学習を通して、身についていると感じられる力の中で最もポイントが高かったのは、「ほめられることを受け入れられるようになった」ことでした。 36項目ある質問のうち、ポイントの高い順に並べたのが下記の表です。 項目①「ほめられることを受け入れることができるようになった」や、項目⑧「達成感や積極的な気持ちが表情に表れるようになった」、 項目⑩「自力でできることが増えていると実感できるようになった」などの回答からは、公文式学習をする中で、 職員の方々からほめられることで自分を肯定的に受け入れられるようになり、できないこともがんばってみよう、わからないことも挑戦してみようという気持ちに繋がっている様子が見てとれます。

<アンケート概要>

  • 期間:2020年11月30日~12月25日
  • 方法:メールにて施設向けに配信・回収、一部FAX
  • 対象:公文式を導入している施設
  • 回答数:79施設(子ども対象施設48と成人対象施設31)
  • 子ども対象施設:児童発達支援、放課後等デイサービスなど
  • 成人対象施設:就労支援施設、自立訓練施設、特例子会社など

問1: 公文式学習を通して、身についていると感じられるのはどのような力でしょうか。 学びとる力や基礎学力のほか、心や態度・習慣にあらわれている内面的な変化・成長についても、1~5の数字でお聞かせください。

全施設 子ども 成人
ほめられることを受け入れられるようになった 94% 96% 90%
書く力(筆圧や運筆力)・読む力(語彙力等)が伸びつつある 90% 98% 77%
集中力・注意力が伸びつつある 89% 92% 84%
学習教科である算数・国語・英語の基礎学力が伸びつつある 87% 94% 77%
学習する習慣が定着しつつある(取り戻しつつある) 86% 88% 84%
一人で学習・作業できることが多くなった 85% 85% 84%
学習の手順やルールを守れるようになった 85% 85% 84%
達成感や積極的な気持ちが表情に表れるようになった 84% 83% 84%
わからないときに質問や意志表示ができるようになった 84% 83% 84%
自力でできることが増えていると実感できるようになった 81% 83% 77%

上の表は、36項目の質問それぞれに1~5のうち、5と4を選んだ割合を指しています。

  • 5: まったくそう思う
  • 4: ややそう思う
  • 3: どちらともいえない
  • 2: やや思わない
  • 1: まったく思わない

職員の方々からのコメントを過去の取材記事からご紹介します。

・公文式を導入して以降は自然と子どもたちをほめる回数が増えていると感じています。 子どもたち一人ひとりをさらによく見られるようになり、良いところ、苦手なところを細かく把握しながら、その子に合ったほめ方を考えるようになったのだと思います。 これは、スタッフのモチベーション向上にもつながっていると思っています。
※トピックスVol.406児童発達支援・放課後等デイサービスでの公文式学習より

・以前から自己肯定感はとても大切だと考えていましたが、この2年近くの公文式の学習指導でのお子さんたちの変化と成長を目の当たりにすると、 子どもたちの成長には不可欠なものだと実感できます。できたことをほめられるという積み重ねが、自信を生み、さらに“オレってイケてるよね!” “ワタシってもっといろんなことができるかも!”という自己肯定感を育てていけるのだと思います。
※トピックスVol.251療育のなかのKUMON-放課後等デイサービスでの取り組みより

職員の方々が思う社会的な自立に必要な力は「自信・自己肯定感」が上位

社会的な自立に必要な力の中で最も回答が多かったのは、「自信・自己肯定感・達成感・自尊心・満足感」でした。 自信や自己肯定感から学習者にコミュニケーション力や社会性を身につけてほしいという回答が多く集まりました。 また、日常生活や社会的に自立するために、困ったことや助けが必要な場面で、自分の中で抱え込み続けるのではなく、 声をかけ解決する力など、自分の頭で考え行動する力を身につけさせることを重視されています。

問2: 施設において、子どもたち・利用者の今または将来、日常生活・学校生活、社会的な自立や自己実現を目指していくために、 身につけてほしい・必要となる力はどのようなものだと思われますか。

職員の方々からの主なコメントを紹介します。

・あるがままの姿の子どもたちを無条件で受け入れて、多くの機会を与えてほめることで自信をつけさせる。それによって自己肯定感、コミュニケーション力、社会性を身につける。

・本人に合わせた学習を行うことで、できるようになったら成功体験となり、この体験が自信へと繋がります。

この自信が他者から認められることに繋がり、自己肯定感が高まり、さらに出来るようになることで、人間関係の構築に繋がります。

グラフ

※上の表は、自由記述からキーワードを抽出してカウントしたものです。グラフをクリックすると拡大することができます。

職員の方々が常に意識して取り組まれているのは「ほめる」ことが上位

公文式学習の実践を通じて、職員の方々が意識して取り組まれていることで最も回答が多かったのは、「ほめる・自己肯定感を高める・できたの経験をさせる」でした。 ほめる、できたの経験をさせるように心掛けているという声が半数以上の施設からあったことから、自己肯定感を高めることに重きを置かれていると考えられます。 続いて「学習の環境づくり(ちょうどいいレベルの教材選定や集中できる環境整備)」や、「学習過程や姿勢を見て、変化に気づく」という項目が多く挙げられました。 これらは公文式教室でも大事にされていることです。 学習を通じた自立支援には、ここに挙げられている関わりが共通して大切なポイントと言えそうです。

問3: 公文式学習の実践を通じて、職員の方々が意識して取り組まれていることがあればお聞かせください。

グラフ

※上の表は、自由記述からキーワードを抽出してカウントしたものです。グラフをクリックすると拡大することができます。

職員の方々からの主なコメントを紹介します。

・本人のがんばりポイントに合わせた声かけやフィードバックの仕方を意識している。できていないところではなく、できているところに焦点を当てた声かけをしている。
(例)手を止めずに解く→「集中しているね」「いいペースで進んでいるね」
   分からないところは質問する→「質問して素早く仕上げられたね」等。

・自信をもって取り組める単元の選択や分からない部分も最終的に自分自身で答えを導き出せたという達成感が得られるような支援。

・ご本人の特性や得手不得手の把握、体調の変化や気分の落ち込み等に気がつけるように学習の様子をよく観察している。

アンケート結果から、障害児・障害者支援施設での目指したい姿、そして、日ごろ意識して取り組んでいることに「できた経験を積むことで自信や自己肯定感を高める」ことが挙げられ、 公文式を導入することでほめる回数が増え、その効果がより一層高まっていることを実感いただいていることが示されました。

障害児・障害者支援施設での公文式導入についての学習の考え方、お問い合わせはこちらをご参照ください。
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