施設・学校向け公文式導入事業
でらいとわーく でらいとわーく

就労支援施設等での公文式

でらいとわーく

「自分のもっている力に気づき、可能性を知る。自分にとっての“ちょうどいい”を知り、働き続ける喜び、幸せを感じる」その実現のためのサポートをしたい。

「就職はゴールではなく、働き続けることが大切。だからこそ、利用者様に寄りそっての定着支援が非常に大切だと考えています」

東京都大田区蒲田。JR、東京急行、京浜急行などの鉄道が乗り入れ、羽田空港も近く、交通至便。東京の都心以外では有数の繁華街であり商業地区です。
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今回ご紹介する就労移行支援事業所”でらいとわーく”は、JR蒲田駅から徒歩5~6分ほどのビルの4階にあります。 周りにはたくさんのお店や商業施設があり、オフィスビルも立ち並ぶ地域。 週1回のスーツデイではスーツを着て、でらいとわーくがあるビルに入っていく利用者の皆さんは、ふつうに出社する社員さんのように見えます。

毎週月曜から金曜の5日間、利用者様方は、午前は元気な声が室内にあふれるミーティング(朝礼)からスタートし、 2時間の就労支援のトレーニング(国語・数学・英語3教科の公文式学習)に取り組み、午後はパソコンやビジネススキルアップなどをはじめ、 仕事をするうえで役立つ豊富なプログラム(月毎・曜日毎により多種を用意)を実践します。

まず、就労移行支援事業所が担うものや役割といったことを、でらいとわーくの西浜さん(副施設長)にうかがってみました。

「私達の役割は文字通り、障害のある利用者様方が仕事に就けるように、多種多様な支援プログラムを用意し、能力やスキルを養っていただき、就労に結びつけることです。 もちろん、履歴書の書き方の指導や模擬面接から、ハローワークでの求職活動や職場実習などのサポートもしています。

では、仕事に就けさえすればよいかというと、そうではないと思います。 就職はゴールではなく、新しい人生のスタートだからです。 その意味では、就いた仕事をやりがいをもって続けられるための定着支援も、同じくらい大切にしています。

その第一歩が、私達がよく口にする“利用者様と仕事とのマッチング”です。 簡潔に言えば、その方がもっている能力や志しているもの、例えば、得意なことは何か?どんな能力が高いのか?やりたい仕事は何か? といったことを、利用者様とともに考え、支援プログラムを通して見つけ、その方にぴったりあった仕事や職場をいっしょに探す…ということになるでしょうか。 もちろん、このマッチングには、企業様側が求めている人材という要素も含まれます」

ちなみに、でらいとわーくを利用される方の多くは、精神障害(統合失調症やうつ病など) や高次脳機能障害(脳外傷や脳血管系の病気などによる認知面を主とした脳の高次な機能の障害や機能不全)とのこと。 「就労移行支援事業所」といっても、その事業所により利用される方たちの障害も様々です。

「カジュアルデイ」の日の様子

でらいとわーくには、服装の違いで、「スーツデイ」と「カジュアルデイ」があり、こちらは「カジュアルデイ」の日の様子

西浜さん(副施設長)

西浜さん(副施設長)

「職場の人たちから“この人のために何かしてあげなくちゃ”と思っていただけるような、可愛らしさのある人になって、ここを巣立っていってほしいです」

でらいとわーくが公文式学習を導入したのは2015年3月から。 その理由について、西浜さんはこう話してくださいます。

「さきほど、就労に必要な能力やスキルを養う…と話しましたが、障害のある方対象に以前から作業所や授産施設でしていたような単純作業的な訓練では、 仕事に必要な能力やスキルを養うという前に、その方がどんな能力を秘めているのか、何が得意なのかなどは、なかなかわからないのかなと思います。

公文式のように、今もっている能力にちょうどあった内容の教材をする、それも100点に仕上げながら学ぶことで、 “自分はこれだけできるんだ”、“こんなに可能性があるんだ”と自信や自己肯定感がもてます。 そのプロセスで学力はもちろん、新しいものを学ぶ意欲も生まれてきますし、そういう状態になるからこそ、その方の能力やよい面が見えてくるのだと思います。 そこに魅かれ、当時のうちの代表が公文の導入を決めたのですが、私もまったく同じ想いです」

佐藤さん(就労支援員)

佐藤さん(就労支援員)

ところで、でらいとわーくのスタッフの皆さんには利用者様方に「可愛らしさのある人になって、ここを巣立っていってほしい」という共通の想いがあるそうですが、具体的にはどんなことなのでしょうか。 就労支援員の佐藤さんにうかがってみました。

「働きやすい職場というのはすでにあるのではなく、そこに集まる人たちが創っていくものなのだろうと思います。 それには障害のあるなしは関係ないですよね。 ですから、私達スタッフは、利用者様方が就職してから、その職場の人たちから“この人、いま困っているみたいだから何とかしてあげよう”と思っていただけるような、可愛らしさのある人になって巣立っていってほしいと心から思っています。 そういう人が一人でもいると、職場って空気が変わりますから。明るくなりますよね」

このお話を受け、職業指導員の藤崎さんがこう続けます。

「可愛らしさのある人、具体的にどんな人なのかを私なり言えば、“一所懸命に仕事に取り組む”、“向上心や意欲がある”、 “アドバイスや注意を素直に聞ける”といったことがそなわっている人だと思います。 そして、そのどれもが公文の学習で培っていけると、最近強く実感できるようになりました。 日々の教材に真剣に取り組む、先の教材へ進むためにがんばる、ミスの訂正や教材進度の調整などで私達スタッフの話をきちんと聴く。 こういう毎日の積み重ねがあるからこそですね」

仕事に就いたあと、職場で働く利用者さんをイメージし「可愛らしさのある人」になってほしいというスタッフ全員の想い。 この想いが、でらいとわーくの温かな雰囲気を醸しだしている、利用者の皆さんの笑顔につながっているのだとわかりました。 聞けば、スタッフのほとんどは、一般企業、大手企業での仕事の経験がおありとのことで、そこでの人間関係や働きやすさなどを考えた上での、「可愛らしさ」を願う気持ちが深く伝わってきました。

「公文に出合うことで、利用者様方はとてもよい状態になっていますが、私達スタッフも少しずつですが変化し、成長しています」

2015年3月に、就労支援トレーニングの一環として公文式の国語、数学、英語の3教科を導入したでらいとわーく。 スタッフの皆さんは、公文の学習をどうとらえているのでしょうか。 就労支援員の佐藤さんにうかがいました。

「公文の学習はとても興味深いです。 健康面やメンタル面も含め、その日の状態が良くも悪くも学習にあらわれてくるのです。 状態のよい日は教材を学習する時間も速く、ミスも少ないのですが、良くない日は時間がかかり、ミスも目立ち、字までも乱雑になってきます。 そういったことを日々見ているうちに、利用者様一人ひとりをよく見て、その日の状態にあった対応や言葉かけができるようになりました。 このことは、自分自身、大きな変化だと感じています。

しかし、公文の学習でいちばんいいなと思うのは、“できた!”っていう成功体験を重ねることですね。 自己肯定感ももてるでしょうし、メンタル的にも強くなると思います。 実際、失語症と診断された利用者様が、公文の学習を続けるうち、国語や英語の学習で音読をくり返すうちに、言葉として出てくるようになったことにすごく驚いています。 音読練習の効果もあるとは思いますが、成功体験が大きく影響しているのかなと思っています」

英語 E-Pencilを使っての学習風景これは公文式教室ではおなじみのE-Pencilを使った英語学習ですが、 でらいとわーくでの英語学習で、意外な効用があることがわかりました。それは“電話を受けながら、メモをとる態勢と習慣づくり”です。 たしかに、電話を受けている姿に重なりますね。

職業指導員藤崎さんは、こんなふうにコメントしてくださいました。

「公文の学習は、すべて仕事に置き換えられると思います。 例えば、つぎの教材に進んで難しいところになった時、決められた学習時間内に目標枚数ができない時もあります。 例えば、目標の10枚に届かず8枚を終えたところで終了時刻。 ご本人も納得がいかない様子。 そんな時は、“これが仕事であれば残業になりますね”、“でも、残業できない日もあるので、 残った仕事を明日にまわすことも考えたいですね”といった言葉かけをさせていただきます。 そうすると、利用者様も“なるほど!”という表情になります。 それで、“今日できなかった分は明日やろう”、“難しいところになったから、ちょっとだけ枚数を少なくしよう”など、 ご自分で考えて、ちょうどいい枚数に調整できるようになっていきます。 でも、そのためには、利用者様お一人おひとりをよく見ていないといけないので、私も、自然と見る眼が磨かれているような気がします」

おふたりの話を横で聴いていた西浜さん(副施設長)は、にこやかな表情でこんなお話を…。

「つい最近のことですが、うちを巣立って仕事に就いた利用者様方から“公文をやっててよかったです”というお話をたて続けに聞いたのです。 というのも、“よろしくお願いします”、“ありがとうございました”、“失礼します”といったあいさつの言葉が、それにあわせたおじぎも含め、職場で自然にできるそうです(※)。 そして、仕事を集中して続けられるのをほめられることも多いと聞きました。 “でらいとわーくで公文の学習をしているときにはわからなかったけど、会社に入って初めて、公文の学習で身につくものの大切さがわかりました”と、異口同音に話されるので、私もびっくりでした」

※あいさつの言葉、それにあわせたおじぎ 公文式学習を導入している就労移行支援事業所では、学習の始めと終わりのあいさつ、学習した教材の採点時の受け渡しの時などに、 「失礼します」「よろしくお願いします」「ありがとうございました」といったあいさつを、おじぎもあわせ励行しています。 これは公文式学習を「仕事」ととらえ、学習の場を「模擬的な職場空間」にしています。 これは礼儀作法を身につけるための着想であり実践です。 もちろん、公文式学習の最大の目的は、学力をつけ、集中力や持続力などを養いつつ、能力全般を高めていくことですが、 こうしたあいさつやおじぎは、仕事に就いてからのほうが役立つようです。

「悪いのは子どもではない」

インタビューの最後に、副施設長の西浜さんはこう話してくださいました。

「公文には、創始者の公文 公(くもん とおる)さんが遺された “悪いのは子どもではない”という言葉がありますね。聞いたときハッとしました。 これを私なりに言い換えると、“障害のある方たちが就労できないのは、周りに問題や課題がある”となるでしょうか。

どんな人でも得意なことやすぐれた能力はあるはずですが、それに周りが気づけないだけなのかもしれません。 けれど、ちょうどのことをしながら、少しずつレベルアップしていく公文の学習なら、まず、われわれスタッフが気づけます。 そして、“あなたにはこんないいところがあるじゃないですか!”という言葉かけで、ご自身が気づき、自信となり意欲となる。 いま、こういうことが、利用者様方とスタッフのあいだで日々おきているのだと思います。

自分のよいところ、現在の能力や可能性に気づくことで、自分にあった仕事も見つけやすくなるでしょうし、 “自分がやりたい仕事に就くにはこれから何をすればよいか”といった道筋も見えてくると思うのです。 そういったことを公文の学習を通して身につけてほしいですね。 公文では“ちょうど”を大切にしていますが、それに倣って言えば、“今の自分のもてる力に気づき、自分の可能性を知って、それにあったちょうどいい仕事に就く”。 それにより、働く喜びや幸せを感じることができれば、利用者様は生きがいのある毎日を送れるのではないかと思います。 私達は、その実現に最大限のサポートをしていきたいと考えています」

さて最後に、利用者の皆さんの声をご紹介しましょう。 まず、一昨年の暮れに脳卒中で倒れ、入院。 その後、失語症と診断された男性(60代)の利用者さんです。

「私の場合、倒れてから10ヵ月ほど入院しました。 幸いなことに手足に麻痺は残らなかったのですが、ほんとに話せない書けないという状態になり、失語症という診断でした。 それでも、なんとかしたいと、ここに来たのが昨年の12月。 ですから、まだお世話になりはじめて9ヵ月くらいです。 けれど、公文の学習が楽しくて、はじめのうちは教材の音読もほとんどできなかったのが、少しずつ言葉がでるようになって、 それをスタッフの皆さんに“すごい!”ってほめられて…をくり返していたら、以前のように頭に描く言葉が出るようになってきました。 自分でも、まだ信じられませんが…」

つづけて、4人の利用者の方のコメントをワンポイントで。

「もともと計算が得意なんですが、満点がとれた時、つぎの教材に進めた時の達成感は格別ですね」(40代・女性)

「病気(うつ病)になるまではふつうに話せたんですが、病気になってからは話すのが辛くなりました。 でも、ここに来て、音読しているうちに話してもいいんだ、話そうという気持ちになれました。救われました」(30代・女性)

「公文の学習は楽しいですし、集中力を養うということではとてもいいですね。 学習が仕事の延長線上にあるようにも感じられますね」(40代・男性)

「担当医の勧めがあって、昨年の6月からお世話になっています。 ここに来なかったら、これほどたくさんの量の学習はしていなかったでしょうね。 頭の回転というか、脳の活動が良くなった印象があります」(40代・女性・就職活動中)

皆さんがやりたい仕事に就いて、やりがいのある日々を送れるようになる日が、一日も早くくるよう応援しています!

(2016年10月現在)

KUMONをより知っていただくためのキーワード

“自分はこれだけできるんだ”、“こんなに可能性があるんだ”と自信や自己肯定感がもてます

公文式は、らくにできることから始めて、少しずつ難易度の高い教材にチャレンジする「ちょうどの学習」を追求しています。 体を鍛えるトレーニングのように、頭と心に適度な負荷のかかる「ちょうどの学習」を続けることで、 「やればできる」という自己肯定感とともに、高い学力を身につけていくことができます。
なぜそんなことができるのか? 公文式学習について詳しくご紹介しています。

“悪いのは子どもではない”

公文式は、あくまで「悪いのは子どもではない」と信じるところから出発します。 子ども一人ひとりの可能性を発見し、個人別にその子どもの「ちょうど」のことを学習させていけば、 本人にとっても思いもおよばなかったような成長をとげることができ、「自分にはこんなにも可能性があったのだ」と自信を持つことができるのです。
“悪いのは子どもではない”など、KUMONが大切にしている創始者の言葉について詳しくご紹介しています。

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