
かっこいいお母さんでいたいから、
この仕事に決めました。
PROFILE
西山由紀先生 大阪府
2017年教室開設 2019年第2教室開設
事務職と兼業したのち専業へ 週4日指導
指導未経験からスタート
淡々と仕事をこなす日々に
疑問を感じていました。
結婚を機に仕事を辞め、長らく家庭優先の生活を送ってきました。でも息子たちが社会人になるタイミングを迎え、ふと今後の人生について考えたんです。当時の私は正社員として事務職に就いていたもののやりがいがなく、日々淡々と業務をこなすだけの働き方に疑問を感じていました。
「このまま歳を重ねるより、いつまでも夢中になるものを持った、かっこいいお母さんでいたい。自分の楽しみを見つけるために一歩踏み出してみよう」。そう考えたとき、ふと頭に浮かんだのが、小・中学校のときに習っていた書道の先生でした。
資格を持っていたわけではありませんが、公文書写なら、今からでも週1日教室に通ってスキルを身につけられるし、教材がしっかりしているから自宅学習もできる。仕事を続けながら無理なく次のステージへ向かう準備ができると思い、まずはダブルワークからはじめてみることにしました。
教室日のスケジュール

「ああ、私、先生なんだ!」と
照れ臭くなりました。

教室を開設した日のことは今でも覚えています。学習者さんから「先生」と呼ばれるたび、「ああ、私、先生なんだ!」となんだか照れ臭くて。まだ自分の中に不安があったんでしょうね。
公文書写は、指導法や教材については一貫した理念に基づいて作られていますが、教室の雰囲気は賑やかだったり、集中して静かだったり、運営する先生によってさまざまです。最初は、これからどうやって教室を作っていけばいいか、本当に手探りでした。

だけど私には、かえってそれが良かったんだと思います。マニュアルに沿って進めるより「こう伝えたらいいかな」「ああした方が理解しやすいかも」と自分で考えて形にすることで「もっともっと」という向上心が生まれました。

「自分一人では
辿りつけないところまで行ける」
ダブルワークを辞め、公文書写の先生に専念したのは2年目のこと。「どちらの方がワクワクするかな?」と考えたとき、迷うことなくこの道を選びました。
公文書写の先生って、子どもから大人まで幅広い世代と接するので、その分視野が広がり、「自分一人では辿りつけないところまで行ける」と思ったんです。
これがもし、急に仕事を辞めて明日から教室を運営するなら不安でしょうが、私の場合、会社に勤めながら徐々に教室時間を増やし、準備が整った段階で決断できたので「指導のためにもっと勉強したい!」という前向きな気持ちでした。
その感情は今でもずっと変わりません。指導経験を積めば積むほど新しい視点が生まれ、アップデートしたくなる一方。書写力だけでなく、指導者としても貪欲に学びたいし、一人の女性としても成長したい。こんなに「もっともっと」と思える仕事って、今までなかったんじゃないかな。やっと自分を生かせる場所に出合えた気がします。
