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100人100筆
私と書写のあるくらし

※書写歴は、取材時における年数です。

書写歴21年
Rさん(60代)

公文書写を始めて20年、本当に少しずつですが
字を書くコツを学んできました。

30歳の頃に独立し、自分で事業を始めました。すると書類関係から年賀状まで、すべて自分で書かなければいけなくなって。私はもともと字を書くのが非常に苦手なタイプでしたから、困りましてね。そこで公文書写教室に通うようになったのです。

あれから20年、本当に少しずつですが字を書くコツを学んできました。これは、以前ギャラリーで開催された教室の成果発表会に出品した作品です。黒い紙に金の墨で般若心経を書いています。パソコンであれば、間違えたらすぐ修正できますけど、手書きはそうはいきません。また一から書き直し。書き上げるまでに、十数枚失敗をくり返しました。だけど、書き終えた時の喜びはひとしお。苦労しただけ喜びも大きいです。こうして教室で学んだことは、日常生活にも生かさないともったいない。ですから普段からこまめにお礼状など手書きするようにしています。そうそう、先日は小学二年生になる孫に「一年間よく頑張ったで賞」と賞状を書いて渡しました。孫の笑顔を思いながら一文字一文字丁寧に。きっと思いは伝わっていると思います。

難しいゆえに、面白いとでも
言いますか、飽きることが
ないんですよ。

これまで20年間続けてきましたが、「行くのがしんどい」と思うことはあっても、「辞めたい」と思ったことは一度もありません。たぶん文字を書くって、書けば書くほど難しいからでしょうね。上達すればするほど、文字の奥深さに気づかされるのです。難しいゆえに、面白いとでも言いますか、飽きることがないんですよ。

ありがたいことに私は、生徒さんを対象に行われる認定で過去に最優秀賞をいただきました。だけど、どんなに素晴らしい賞をもらっても自分で満足いく字が一度も書けたことありません。全教材を学び終えても、また一から勉強し直してのくり返し。何度も何度も学習すればするほど「もっと、もっと」という気持ちが湧いてきます。

「上手になりたい…」ではなく
「上手になる!」と言い切ること。

よく教室の子どもたちから「どうすれば上達するの?」と聞かれますが、正直なところ私にも分かりません。自分自身も満足したことがないのですから。でも一つ言えることは、「上手になりたい」ではなく「上手になる」と言い切ることでしょうね。よく人は「頑張りたいと思います」とは言いますよね。でも私は、なんで「頑張ります」と断言しないのだろう?と思うのですよ。上達すると、しないのと、違いはそこなんではないかなという気がします。