お子さまから大人の方まで、くもんの書写は、選べる4教科
  • ペン習字
  • かきかた
  • 筆ペン
  • 毛筆
5月無料体験受付中!

100人100筆
私と書写のあるくらし

※書写歴は、取材時における年数です。

書写歴9年
Aさん(70代)

「今日は宿題をしよう」と思うと
自然と気力が湧いてくるのです。

公文書写を始めた当初の私は、大病を患い約50年間続けた料理店を畳んだばかり。2日に1回のペースで病院に通い、通院した日は一日中体がだるく寝たり起きたりのくり返しでした。体も心も気力を失い、もう毎日憂鬱で。この先何を楽しみに生きていこうかと自分探しをしていたところでした。

そんな頃です、友人の形見としてご家族から書道具一式をいただきました。以前から感じていた書への興味も手伝って、これを機に公文書写の教室に通い始めたのです。

闘病生活の中にあって、公文書写は私にとって救いの場となりました。教室に行けば先生や子どもたちに会えるし、文字に集中すると病気のことを忘れられる。だから教室には欠かさず通いましたし、宿題もちゃんと取組みました。床に伏せっていても「今日は宿題をしよう」と思うと自然と気力が湧いてくるのです。たぶん公文書写がなければ私はずっと病気に囚われ、気持ちも塞ぎ込んだままだったでしょう。いつしか公文書写は私にとっての生きがいになっていました。

掛け軸を書き、友人に贈られた
手作りの落款を押印して、
ドイツ人の友人に
プレゼントしました。

実は、公文書写を始めてから10年の歳月の中にはスランプに陥り辞めてしまおうと思った時期もありました。けれど、ちょうどその時に限って古くからの友人が「掛け軸を書いた時に使ってほしい」と手作りの落款をプレゼントしてくれたのです。あまりに素晴らしい贈り物をもらい、辞めるに辞められなくなってしまったとでも言いましょうか、お陰様で今も続けることができています。

最近は掛け軸を書き、その落款を押印してドイツ人の友人にプレゼントしました。感動した彼が送ってくれた感謝の手紙は私の宝物です。

書道具、落款、ドイツからの手紙。書写を通して友人との絆を深く実感しています。

子どもたちから「師匠」と呼ばれています(笑)
でも本当はこちらの方が多くを学ばせてもらっているんです

先生から評価されてうれしかった日、上達できず落ち込んだ日、いろんな日がありました。だけど教室に通うことはいつも私の楽しみでした。教室に行けばいつも明るく迎えてくれる先生がいて、たくさんの生徒さんとの出逢いがあります。特に小学生のお子さんには元気をもらいます。思うように書けず泣きながら健気に練習する姿には自分を重ね合わせて「頑張れよ」と応援しますし、先生 に花丸をもらったとはしゃいでいる子を見ると自分のことのようにうれしくなり「良かったな」と声をかけたくなります。 実は書写経験10年の私は、教室で子どもたちから「師匠」と呼ばれています(笑) でも本当はこちらの方が多くを学ばせてもらっているんです。