「夢」「学び」を支えるKUMONの「いま」を伝えます

記事検索
Vol.176 2016.10.04

公文式OB・OGから後輩へのメッセージ

公文式学習で身につけた
必ずこれから
受験仕事研究などにいきてくる
-KUMON Jフレンズセミナー-

2016年8月、公文国際学園(横浜市戸塚区)にて、「KUMON Jフレンズセミナー」が開催されました。「KUMON Jフレンズセミナー」とは、KUMONで高校レベル以上の教材を学習している小学生向けのセミナーです。今回は1Dayと2Dayの共通プログラム「公文式OB・OGによるパネルディスカッション」の様子をレポートします。どのように学習に向き合ったらよいか、今の学習が将来どのように役に立つのか、など学年を越えた内容を学ぶ子どもたちに向けた学習者目線での具体的なアドバイスを聞くことができました。

目次

公文の学習経験が支える今
「まずは自分の力でやってみよう」の精神が前に進む力になる

公文式OB・OGから後輩へのメッセージ パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

「KUMON Jフレンズセミナー」のパネルディスカッションに登壇した公文式OB・OGは、3名。一人目は、慶応大学法学部を卒業し、現在、法務専門翻訳者として活躍されている庄司羽花(はねか)さん。庄司さんは小学生の頃から公文式教室に通い、3教科を学習。公文式英語教材を修了されています。

現在は、日本有数の法律事務所で法務専門翻訳者として日本と海外の間で起こる裁判で必要となる資料や、企業の合併などの際に必要となる契約書の翻訳などの業務をしています。これらの業務は誤訳が許されない厳しい仕事ですが、庄司さんは「膨大な量の契約書も1枚ずつ取り組んでいけば必ず終わります。公文で“大量のプリントもまず1問、まず1枚に手をつけないと始まらない”とコツコツ取り組み、実際に教材を修了した経験が大きな自信になっている」そうです。

2人目は、現在東京大学大学院で原子力発電所の廃炉について必要な技術の研究をしている酒井泰地(たいち)さん。酒井さんも公文式英語教材の修了生です。剣道部で高校時代は主将を務めるなど、忙しい日々を送りながらも公文式の数学と英語を学ばれました。教材が進んで難しくなってきた時にも、自分で考えて粘り強く取り組んだことが、その後にもいきていると言います。酒井さんが東京大学を志望校として目指したのは高校3年生の時。「まずはやってみよう」という姿勢で大学受験の勉強に取り組めたのは、「難しい問題も自分の力で何とか解いてみようと教材に向き合ってきた経験があったから」だと言います。後輩たちに「公文式学習で身につけた力は、大学受験や研究、仕事など、これから必ずいきてくる」と力強く語ってくれました。

スランプの乗り越え方
「がんばるときと、休むときの切り替えが大事」

3人目は、自治医科大学5年生、医師を目指して現在病院で実習中の井上真光人(まこと)さん。高校卒業までに、公文式の算数・数学と英語の2教科を修了されました。公文の学習は毎日取り組むことが基本ですが、レベルが上がってくると必ずしも順調に進まないこともあります。井上さんもスランプに陥ったことがあるそうですが、「オンとオフを切り替えて乗り切った」と言います。中学生の頃からは、たとえば「公文は2日休む!」と宣言して丸々2日は学習を休み、3日目からまた取り組む、というように意識して休む日を作って、壁を乗り越えたそうです。

庄司さんは、ご自身も実践されてきた「スキマ時間の活用法」を紹介。庄司さんは高校まで、学校の活動とは別に器械体操やダンスもされていて、小学校高学年の頃には器械体操の練習だけで週6日あったそうです。そんな中、公文式も続けてこられたのはスキマ時間を活用したから。練習着に着替えてから、練習が始まるまでの10分で1枚、というように短い時間を見つけてはプリントに取り組んだこともあったそうです。また、環境を変えて学習するのが好きだった彼女は、小さい頃、家の階段を机代わりに、1枚解いたら1段のぼる…というようなスタイルで学習をしていたこともあったそう。自分なりにやる気の出る方法を工夫し、生活の中で学習の時間を見つけていたのですね。
*公文式算数・数学、英語の修了とは高校卒業レベルを指します。

学習者から見た「ありがたかった親のサポート」とは?

親のこんな対応がありがたかった!
「気持ちに寄り添ってくれた」「自主性を信じて待ってくれた」

公文式OB・OGから後輩へのメッセージ 質疑応答の様子
質疑応答の様子

小学生の頃から公文で学んでいた庄司さんは、早くから自分の学年より先の内容を学習していました。ときには難しくて内容がわからない問題に出会うこともあります。あるとき、なかなか自力で解くことができない数学の問題を家でお母さまに見せると、1時間以上も一緒に悩んでくれたことがあったそうです。必死に問題に取り組むお母さまの姿を見て「自分はすごいことをやっているんだ」と気づいたと言います。

また、子ども心にはあまり楽しく感じられない作品が英語教材に出てきたとき、気乗りしない彼女の気持ちを「有名なお話なんだけどね、あなたの言うこともわかるな…」と受け止めてくれたこともあったとのこと。今振り返って、「うれしいこと、大変なこと、つまらないことなど、母が共感して受け止めてくれた。そんな母の存在は大きかった」と語ってくれました。

一方の井上さんと酒井さんが親に感謝しているのは、「まかせてくれたこと」。井上さんは「“やりなさい”と言われると、“今やろうと思っていたのに”とやる気を失うタイプ」だそう。そんな井上さんの性格を見抜いてあまり口うるさく言わずにいてくれたことがありがたかったと言います。酒井さんのご両親も、“そろそろやらなきゃ”と思って自分で取り組むまで何も言わずに待ってくれたそうで、自主性にまかせてくれたことに感謝をしていました。

子どもを見守る保護者へのメッセージ

最後に、パネリスト3名は、ご自身の経験を踏まえて保護者の方々の質問に応えてくれました。

Q. 小中学時代、学習時間はどれくらいでしたか?睡眠時間はどれくらいとっていましたか?
 
A. 井上さん: 私は睡眠時間が6-7時間は必要なタイプ。眠くなったら寝かせてあげてほしいと思います。あとは、「小さな目標を立てて取り組む」のもいいと思います。私は「○枚やる」と枚数で目標を立てるときと、「○分やる」と時間で目標を立てるときを使い分けていました。難しい教材箇所で「5枚やる」というのは大変でも、「○分は集中して、できるところまでがんばろう」と考えれば、がんばれる場合もあるのではないでしょうか。
庄司さん: 私は夜型で、9時過ぎに帰宅してから公文をやったりしていました。先生と相談して枚数を決め、2教科で1時間半ほどだったでしょうか。弟はまた違ったタイプで、自分で考えて取り組んでいましたね。ご家庭でも、子どもの性格やその子のペースなど、個人別に対応してもらうとよいのではないかと思います。

Q. 子どもがくじけそうなとき、親はどうしたらいい?

A. 庄司さん: 親御さんには「やりなさい」と言うだけでなく、一緒に教材に取り組んでみて、「あなたが今やっていることはすごい」と伝えてあげてほしいと思います。私自身がそうだったように、子どもたちは自分の気持ちを受け止めてもらうことで、“もう少しがんばってみよう”と思えるようになるかもしれません。
酒井さん: プリントをやりたくないとき、やりたくなるまで待ってくれたのがありがたかったです。性格にもよると思いますが、そろそろやらなきゃと本人が思うまで待ってあげるというのも大事かなと思います。

    この記事を知人に薦める可能性は、
    どれくらいありますか?

    12345678910

    点数

    【任意】

    その点数の理由を教えていただけませんか?


    このアンケートは匿名で行われます。このアンケートにより個人情報を取得することはありません。

    関連記事

    バックナンバー

    © 2001 Kumon Institute of Education Co., Ltd. All Rights Reserved.