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Vol.135 2016.02.08

未来を創る仕事-オムロン

自分の可能性自信を持つことで
さらなる成長チャレンジできる
オムロン株式会社 井垣勉さん

現在、日本国内における公文式学習者OB・OGは1,000万人以上。多くの方々が、さまざまな企業・団体の一員として「未来を創る仕事」に関わっています。今回お話をうかがうのは、日本有数の技術メーカー・オムロンで、広報の立場からグローバルな仕事に関わる公文式OB。積み上げたキャリアで新しい仕事に挑戦し続ける姿から、公文式の考え方に通じるお話がうかがえました。

目次

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オムロン株式会社
グローバルIR・コーポレートコミュニケーション本部
コーポレートコミュニケーション部長
井垣 勉さん

―― オムロンはどのような企業ですか?

オムロンといいますと、おそらく一般的には、体温計や体重計といったヘルスケア製品のイメージで広く親しまれていると思います。ただ、ヘルスケア事業は当社グループの売上の約1割ほどです。

当社は大まかに5つの領域の事業が大きな柱となっています。ものづくりを支える工場の制御機器、家電製品やOA機器などに使われる電子部品、自動車に組み込まれる車載部品、駅の自動改札や券売機、道路信号といった社会 システム事業、そしてヘルスケア事業です。

これらすべての事業に共通するのが、「センシング&コントロール」という独自技術です。「センシング」とはモノの状態を把握すること、そして「コントロール」は制御したり動かしたりすること。その間をつなぐ「ロジック」、つまり考える部分に当社ならではのノウハウが詰まっています。

―― 今のお仕事についてきかせてください。

オムロンは現在世界110か国以上で事業を展開しており、150社以上のグループ企業を抱えて、社員は約3万9千人。そしてその先には、当社製品の取引先やご利用されるお客様、地域社会など、世界中にたくさんの「ステークホルダー(関係者)」がいます。私は、そうしたさまざまな立場の皆さまと、当社との関係性をより高めるためのコミュニケーションに関わる仕事、一般的には「広報」と言われる仕事をしています。

具体的には、ホームページやソーシャルメディアを使った情報発信、マスコミを通じた報道への対応、企業イメージを高めるための広告展開、また当社では、「京都マラソン」のようなスポーツイベントの協賛活動で消費者の皆さまとの接点を増やすなど、業務は多岐に渡っています

―― 今のお仕事に至るまでの経緯を教えていただけますか。

実は大学を出て最初の就職先が日本の自動車メーカーで、その会社では国内営業のマーケティングを担当していました。ところが1990年代後半、世界的な自動車メーカーの再編時期と重なり、私のいた会社も海外資本の傘下となりました。そのときに外資系の会社の風土や考え方に直接触れ、自分の視野と経験の狭さを実感し、「もっとキャリアアップをしたい、グローバルな仕事をしたい」と思うようになりました。

その後、外資系のコンサルティング会社やPR会社など、一貫して「広報・コミュニケーション」の分野の専門性を高めるために、経験を積み重ねてキャリアアップを図りました。前職では世界的に有名な消費財ブランドの商品を展開するグローバル企業の日本法人で10年ほど勤務しました。ここでは日本法人のコーポレートコミュニケーション全体に携わり、とてもやりがいがありました。

ただ、心の中に「自分がそれまで培ってきた経験のすべてを生かして、“日本発”の企業で、世界を相手にコミュニケーションを手がける仕事をしたい」という思いがありました。そして縁あって、現在のオムロンにやってきました。

―― 一つひとつの経験を糧にステップアップされてきたのですね。

私が公文式で学んだのは中学校の3年間だったのですが、新しいステップに進むことで自分の可能性をどんどん高めていく、というところは通じるものがあるかもしれません。私はこれまでずっと「コミュニケーション」の仕事に携わってきましたが、「一人ひとりが尊重される学び」である公文式学習のアプローチには、今とても共感します。というのは、私たちのコミュニケーションという仕事も、企業の都合に合わせて一方的な情報発信をするのではなく、いろいろな立場のステークホルダーを尊重して、一人ひとりに向き合わなくてはならないわけですから。

井垣さんが仕事を通じて成し遂げたい夢とは?

インドで協賛したマラソン大会で開催した血圧測定会

―― お仕事を通じてこれから成し遂げていきたい夢について教えてください。

オムロンは、私たちの作る製品でよりよい社会を作りたい、という思いを企業理念としています。当社は今から83年前に一人の技術者が立ち上げた、“元祖ベンチャー”です。それまでになかった技術で、日本初・世界初の製品を開発することで、よりよい社会を作ってきたDNAがあります。

これからさらなる発展が見込まれる新興国はもちろん、先進国であっても災害をはじめとした社会課題はまだまだたくさんあります。次の世代のために、広報という仕事を通じてよりよい社会を作ることに貢献できるような仕事をしていきたいですね。

―― いま、公文式学習で学んでいる子どもたちへのメッセージをお願いします。

自分の可能性に自信をもってほしい、ということを伝えたいですね。それを実感し、力をつけてくれるのが公文式学習の特徴だと思います。

また、グローバルカンパニーで働いてきた先輩として、2つのことを伝えたいです。まず、日本で生まれ育った皆さんの価値観は、世界では通じない、という前提でコミュニケーションをとる必要があります。自分が学んだことがすべてではありません。ぜひ世界に出て、自分の目で見て、肌感覚で学んでほしい。他者との違いを前提にしてどうわかり合うか、ということからスタートしてほしい。

もうひとつ、私は、本当のグローバル共通言語は数字ではないかと思っています。たとえば同じ英単語でも、それぞれの文化背景によっては受け取り方が異なることがあります。ところが数字は人によるギャップがありません。世界中どこでも、1は1、ゼロはゼロ、1+1は2。相手がだれであっても、その意味と価値は変わりません。数字を使ってやりとりをすることで、フェアに会話が成り立ちます。そして、プロセスや課題解決の道筋を相手にわかりやすく説明するためには、ロジカルに考える算数・数学の土台がとても大切です。ですから、グローバルで活躍するためには、英語はもちろんですが算数・数学もしっかり学んでほしいと思います。

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