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Vol.090 2015.06.09

広域通信制高校でのKUMON

「学び直し」から学力向上、
そして自分の希望がかなう進路選び
一人ひとりを大切にし、心機一転がんばる子を応援する
日々輝学園高等学校東京校

近年、「広域通信制高校」と呼ばれる学校が増加しています。今回は、広域通信制の中でも全日制スタイルをとり、学び直しの一環として公文式学習を導入している日々輝学園高等学校東京校からのレポートです。

目次

学び直しからの「水平展開」と、卒業後に向けた「垂直展開」

学校前に広がる茶畑
正門
吉野校長

西武池袋駅から急行で約30分、狭山茶で有名な埼玉県入間市に日々輝学園高等学校東京校はあります。小川や茶畑などの自然に囲まれた静かな環境の中、美しい芝生を囲むように配置された校舎が印象的な学校です。校内に入ると、すれ違う生徒たちから、「こんにちは!」という元気な挨拶が響いてきます。

今年の入学式で吉野校長は「心機一転、勇気を出して自分を変えてみませんか?」と新入生に語りかけました。というのも、この学校には中学校時代に何らかの理由で学校へ行けなくなった経験を持つ生徒が多く入学してくるからです。

吉野校長に学校の特色をお聞きしました。

「本校は広域通信制・単位制・普通科高校ですが、三年制の全日制スタイルをとっています。一人ひとりを大切にする教育を原点とし、「学ぶ力」「心の力」「社会と関わる力」という3つの力を培っていきます。中でも、「学ぶ力」については、自分に合ったペースで進路につなげるクラスやコースを設定しており、まずは高校の学習の土台を身につけるための学び直しからスタートします。中学校での不登校経験により十分な学力がついていない生徒も多くいますので、基礎学力の向上として特に1年生の段階で重点的に学び直しを行っています」。

さらに、学び直しにとどまらず独自の展開もしている、と吉野校長は続けます。

「東京校では、学び直しからの水平展開、そして、卒業後に向けた垂直展開を重視しています。水平展開としては、国語・数学・英語の学び直しを行いながら、高校課程の授業へとつなげていきます。公文式学習も学び直しの水平展開の一つという位置づけです。垂直展開とは、卒業後の進路に向けた支援です。具体的には、大学受験に向けた日々輝塾や各種検定受験の指導をしながら、進路見学会や個別面談、三者面談など、本人の希望・目標を実現するためにきめ細かに進めています」。

このように丁寧な学習指導や進路指導が評判を呼び、同校の入学者数は年々増加しているそうです。

公文式学習で身につく自己管理力

林教頭

公文式は、希望者が放課後に学習する形で2009年から数学が導入されました。生徒たちにはどのような変化があったのでしょうか。公文式学習の指導責任者である林教頭はこう語ります。

「本校の生徒の多くは、学習面で自信が持てずに入学してきますので、基礎学力とともに自分から学ぶ姿勢や学習習慣をつけてもらいたくて公文式を導入しました。効果に関して驚いたのは、計算力が確実に身につくといった学力面だけでなく、自己管理力が向上したことです。

通常の授業では、教員が提出物の確認をするわけですが、公文式学習に関しては、「どこからどこまで自分が学習し終わって、これは100点になった、これは採点途中、これはまだ間違い直しが終わっていない」といったことを自分で管理し、成績表にも記録していきます。

以前は、教員が管理してあげないと生徒には難しいのでは、とこちらが思っていた部分もありました。しかし、きちんと説明してやらせてみると、生徒たちは自分の力で考えながらしっかりできるのです。1か月もすると、習慣化してきます。この“自分で管理する力”は、他の教科にも生きてくるし、将来の自立に向けた大きな力となると思っています」。

自分の力で解けることの喜び

公文式学習風景
校長室に飾ってあるD・K君の作品
(高校卒業後はデザイン関係の学校への進学も考えているD・K君。本作品は、折り紙3枚を使って制作したオリジナル作品)

放課後、学習会場である図書室をのぞくと、黙々と公文式学習に取り組む生徒たちの姿がありました。学習後に3人の生徒さんへインタビューしたところ、次のように語ってくれました。

Q.この学校に入学してどうですか?

A.「友だちをたくさん作れました。先生が優しいです」(3年N・S君)
「友だちもたくさんできて、とても楽しいです。中学の時は、あまり積極的ではなかったのですが、日々輝学園に入ってからは先生方のおかげでだんだんと積極的になることができて、自信がつくようになりました」(2年N・Mさん)
「中学の勉強の復習や学び直しができること、そして、先生方やカウンセラーの方のお話が丁寧で嬉しいです。授業にも追いつけていて、通いやすい学校だと思います」(2年D・K君)

Q.公文式を学習してどうですか?

A.「自分なりに解けるようになってうれしいし、授業がだんだんわかるようになってきました。学校の数学が好きになったのは、公文で学べたからです」(3年N・S君)
「まだ苦手な分野はありますが、基礎的な部分は自信がつきました。速くできるようになったことが、すごくうれしいです」(2年N・Mさん)
「小学校の頃に習った分数などは苦手でしたが、そういう計算も公文を学習することで、少しずつできるようになりました。できるようになって、うれしいです」(2年D・K君)

最後に、再び、林教頭です。

「自分の力で解ける、自分の力でできた、と実感することが生徒たちの成長にとって、とても大きなことなのだと、彼らの表情を見ればよくわかります。公文式学習を通して、生徒たちには自分から学ぼうという意欲が高まっていきます。こちらがどんなにやらせようとしても、自分から学ぼうという気持ちがなければ、何も身につきません。一生懸命学習する空間をみんなで作りだしていることが、さらに一人ひとりの学習意欲を引き出していると感じています」。

関連リンク
日々輝学園高等学校

null学力向上、能力開発、学習姿勢や意欲の向上のために。
学校での公文式 高等学校・高等専修学校等
一人ひとりに「ちょうどの学習」を提供する公文式は、高等学校等にもとり入れられています。
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