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Vol.042 2017.03.17

フリーアナウンサー
山本ミッシェールのぞみさん

<後編>

与えられたチャンスには
心を開いて応えることで
世界はもっと広がっていく

フリーアナウンサー

山本ミッシェールのぞみ (やまもとミッシェールのぞみ)

父親の仕事の関係で、アメリカで生まれ、イギリス、日本、フランス、ドイツで過ごす。筑波大学比較文化学類比較文学を卒業後、NHKに入局。京都局の記者を経て、退職後はフリーアナウンサーに。現在は、NHK国際放送局のキャスターをはじめ、数々の国際会議のバイリンガルMCのほか、非常勤講師としても大学や企業で英語やコミュニケーション学を教える。公文式はアメリカ在住時に学習。

幼い頃から複数の国で過ごし、その国の言語や文化を直接肌で感じながら学んできた山本ミッシェールのぞみさん。現在はフリーアナウンサーとして、「日本文化を伝える」ことを使命に感じながらお仕事に取り組まれているそうです。そしてその原点には、意外にも「人見知りで臆病な少女時代の自分」にあったと言います。

目次

海外では誰もが小さな親善大使になる

山本ミッシェールのぞみさん

私が小さい頃から父にずっと言われていたことがあります。それは「どんな子どもでも、日本の親善大使であることを忘れてはいけない」ということです。6歳のときに住んでいたスコットランドをはじめとして、私たち家族が行くところは、まだ日本人に会ったことがない人が多いところでした。そういう場所で、「日本人って変わってるな、と思われてもいいの?」と言われていました。今も、自分が出会う外国の方には、日本の良いところを伝え、ファンになってほしいと思いながら交流をしています。

両親は、今思うとだいぶユニークな子育てをしていたかもしれません。たとえば、小さい頃「学校に行きたくない」と私が言うと、「じゃあお母さんも習い事を休もうかな」と言って、ふたりで遊びに行ったこともありました。

大人になってからこのときのことを聞いてみたら、母は「子どもは子どもの世界で頑張っているんだから、たまにはそんな日があっていいんじゃないの?」と言っていました。なお、両親はお稽古ごとでも何でも、何かを決める時には「何がしたい?」「どうしたい?」と、子どもの私にも必ず意見を聞いて、尊重してくれました。

山本さんがメディアの仕事へ進むことになった経緯とは?

大学院進学が一転、メディアの道へ

山本ミッシェールのぞみさん

ドイツで高校時代を過ごしたあと、自分のアイデンティティである日本のことを知りたいと思い、進学先は日本の大学を選んで、比較文学を専攻しました。当時、私は大学卒業後も大学院で文学の勉強をしようと決めていて、周りにもそう話していました。しかしある日突然、「実際に人の気持ちや経験に触れずに、文学を本当に読み込めるのだろうか」と思ってしまったんです。

「このままではいけない、さまざまな人の人生にたくさん触れることができる職業って何だろう」と考えたとき、メディア関係の道がよいのではと思い浮かびました。アナウンサーになればきっと、取材やインタビューを通じてさまざまな人と出会えるだろうと思ったのです。運よく民放局の最終面接まで行ったのですが、その面接で自分のやりたいことを話したら、「それはアナウンサーではなく記者が向いているよ」と言われました……。

そこで方向転換をして、記者を目指すことに。NHKの就職面接で取材記者の経験がある人事の方に話を聞く機会を得ることができました。そこで初めて「いろんな人の人生に触れることができる仕事はここにある」と感じることができ、縁がありNHKの記者としての採用が決まりました。その後、アナウンサー業に携わるチャンスをいただき、「海外の人に日本のことを正しく伝えたい」という思いは、いま国際放送を通じて叶えられています。

山本さんがいつも心に持っている言葉とは?

心を開くことで、世界はもっと広がる

山本ミッシェールのぞみさん

私は「自分にやって来たチャンスは、逃さずに受け取って精一杯実行する」と心に決めています。私にお話が来るということは、この人ならできるんじゃないかと期待していただけているということだと思うんです。自分では気がついていないけれど、その相手は私に何かを見出してくれているのだろうと。だからこそ、その期待に応えられるように精一杯努力をします。すると不思議なことに、また次のチャンスへと必ずつながっていきます。

どんなに回り道をしても、私は、自分の人生に対してだったら、欲張ってもいいと思っています。たとえ立ち止まっても、色々なことにチャレンジをしてみることが将来、どこかで必ず糧になるから。少しずつでも前に進んでさえいれば、やがて本当にやりたいことへの道につながると信じています。

今の私の夢は、自分の学校を持つことです。とても大きな夢ですが、口に出していたらいつか叶うと思っています。その学校では、日本の文化や思いやりの心を知り、自分の考えを伝えることができる、世界に羽ばたいて行ってくれるようなチャレンジ精神にあふれた子どもたちを育てたいです。

そして子どもたちに一番伝えたいことは、私がいつも身につけているブレスレットに刻んである言葉です。 “The world becomes bigger when you open your heart.”「あなたが心を開くことで、世界はもっと広がる」。

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関連リンク株式会社メリディアンプロモーション


山本ミッシェールのぞみさん 

前編のインタビューから

-引っ込み思案だった少女時代
-“落ちこぼれ”を経験した山本さんが自信を回復したきっかけとは?
-複数の言語を使いこなす山本さん流の外国語の習得法とは?

前編を読む

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